「毛穴やニキビ跡が気になって調べると、ダーマペンとポテンツァがいつも並んで出てくる。何が違うの?」。そう迷っている人も多いはずです。
この2つは、どちらも肌に細い針を使う施術ですが、仕組みも、ダウンタイムも、国内での機器の位置づけも違います。しかも、ネット上には古い情報も残っています。ポテンツァは2023年12月に国内で医療機器の承認を取得したと発表されていますが、それ以前の古い情報が残るページもあります。
この記事では、ダーマペンとポテンツァの違いを、論文と厚生労働省・国民生活センターなどの公的な資料から整理します。情報は2026年10月15日時点のものです。施術を勧める記事ではなく、クリニックで相談する前の判断材料をそろえるための記事として読んでください。
ダーマペンとポテンツァの違いは「針だけ」か「針+熱」か
いちばん大きな違いは、肌に何を届けるかです。
- ダーマペン:極細の針で肌に微細な穴をあけ、肌が自分で修復しようとする反応を利用する施術。一般に「マイクロニードリング」と呼ばれる
- ポテンツァ:針を刺したうえで、針の先から高周波(RF)の熱を肌の内側に加える施術。一般に「マイクロニードルRF」と呼ばれる
米国のダーマペン4(510(k)上の名称はDP4)の資料では、使い捨てのカートリッジに16本の針が並び、針の深さは0.2〜3mmで調整できると説明されています。一方、ポテンツァのメーカーであるJeisys Medicalの製品ページでは、針の深さは0.5〜4.0mmとされ、用途に応じて複数の種類のチップを付け替える仕組みです。この製品ページは海外向けの情報で、国内で承認された「ポテンツァBASIC」と仕様が同じとは限りません。
注目したいのは、ポテンツァは「どのチップを使うか」で中身が変わること。同じポテンツァという名前でも、針の種類や深さ、熱の強さはクリニックの設定によって違います。
仕組みの違いを、もう少しくわしく
ダーマペン(マイクロニードリング)
針で肌に小さな傷をつけると、肌はそれをふさごうとして修復の反応を起こします。マイクロニードリングは、この反応を利用する考え方です。熱は使わないので、仕組みはシンプルです。
ポテンツァ(マイクロニードルRF)
針の先から高周波を流し、肌の内側を熱で固める仕組みです。マイクロニードリングに関する2020年のレビュー論文では、マイクロニードルRFは深い層にエネルギーを届けるため、肌の表面への影響を抑えやすいと整理されています。
ポテンツァには、薬剤を肌に届けることを目的にしたチップもあります。ただし、国内で承認された使用目的は後で紹介するとおり「フラクショナルリサーフェシング」で、薬剤を届ける使い方がそこに含まれるかどうかは、今回確認できた公表資料には書かれていません。どんな薬剤を何のために使うのかは、施術前にクリニックに確かめたいポイントです。
MARUMIE的・違いを見る3つのものさし
MARUMIE編集部では、2つの施術の違いを、次の3つのものさしで整理しています。
- 届ける深さ:針の長さの設定範囲。ダーマペン4は0.2〜3mm、ポテンツァは0.5〜4.0mm(各メーカーの資料による)
- 加えるもの:ダーマペンは針の刺激だけ。ポテンツァは針の刺激に高周波の熱が加わる
- 国内での位置づけ:ポテンツァは「ポテンツァBASIC」として国内承認あり。ダーマペンは、国内での承認の有無をメーカー等の公表資料では確認できなかった
肌の悩みに合うかどうかは、肌の状態や医師の判断によって変わります。この3つは「どちらが上か」を決めるものではなく、カウンセリングで話を聞くときの見取り図として使ってください。

研究でわかっていること|ニキビ跡・毛穴とダウンタイム
ニキビ跡
ニキビ跡へのマイクロニードリングを調べた2022年のメタ解析は、12件のランダム化比較試験・414人を分析し、マイクロニードリングだけの施術は、比較した他の治療よりニキビ跡の客観的な評価で有意に良い結果だったと報告しています。一方、高周波を組み合わせた施術では、このメタ解析の比較では有意な差は見られず、患者自身の満足度もほとんどの比較で差がありませんでした。なお、ここで紹介する研究は、いずれもダーマペンとポテンツァを直接比べたものではありません。
高周波を使うマイクロニードリング単独の施術をまとめた2025年のレビューでは、16件の研究(計481人)のすべてで変化が報告されましたが、評価の方法がばらばらで、まとめて数値で比べることはできませんでした。追跡期間は長くても6か月です。
毛穴
マイクロニードルRFの研究をまとめた2021年のレビューでは、42件の研究のうち、毛穴を独立したテーマとして扱った研究はありませんでした。毛穴への効果については、データがまだ少ないと考えたほうがよさそうです。
ダウンタイム
2025年のレビューでは、高周波を使う施術で最も多い副反応は赤みで、多くは数時間〜数日で引いたとされています。報告の中でいちばん長かったものは平均で約8日でした。炎症のあとの色素沈着も報告されていますが、おおむね一時的だったとされています。2020年のレビューでは、マイクロニードリング全般で、ヘルペスの再発や金属アレルギーなどのまれな例も報告されています。
ダウンタイムの長さや出方には個人差があります。また、研究ごとに機器の設定や対象の肌のタイプが違い、どの人にも同じ結果が出るとはいえません。
機器の承認状況と、広告の見方
ポテンツァ:2023年12月に国内承認
Jeisys Medical Japanの2023年12月26日の発表によると、「ポテンツァBASIC」は2023年12月5日に承認を取得しました。一般的名称は治療用電気手術器、クラスIIIの高度管理医療機器で、承認された使用目的は、審美性の改善を目的とした皮膚のフラクショナルリサーフェシングのために軟組織を凝固・蒸散させること、とされています。
ダーマペン:国内の承認は公表資料で確認できず
ダーマペン4は、米国では2022年に、22歳以上の顔のニキビ跡の見た目を目的とした機器としてFDAのクリアランスを受けています。国内で承認された機器かどうかは、2026年10月15日時点で、メーカー等の公表資料では確認できませんでした。施術を受けるなら、使う機器が国内で承認されたものか、カウンセリングで直接確かめてください。
広告の見方
厚生労働省の医療広告ガイドラインでは、クリニックのウェブサイトなど、患者が自分で探して見る情報について、広告できる範囲を広げる条件(限定解除)として、問い合わせ先、通常必要な治療内容と費用、主なリスクと副作用などを書くことが求められています。ビフォーアフター写真には治療内容や費用、リスクの説明をそばに付けることが必要で、治療の効果に関する体験談は広告に使えません。サイトにこれらが書かれているかは、クリニックを比べるときの手がかりになります💡
相談前に確かめたい5つの質問
国民生活センターによると、全国の消費生活センター等に寄せられた美容医療に関する相談は2023年度が6,281件、2024年度が10,744件、2025年度が7,944件でした(2026年5月31日現在)。厚生労働省の美容医療の適切な実施に関する検討会も2024年11月に報告書をまとめ、安全管理の報告の仕組みや、契約ルールを含むガイドラインづくりなどの方針を示しました。カウンセリングでは、次の5つを聞いてみてください。
- 使う機器は国内で承認されたものか。承認された使い方の範囲内か
- 薬剤を使う場合、何の薬剤を、何のために使うのか
- 赤みや腫れが出たときの目安と、連絡先・対応の流れ
- 1回の費用と、何回くらい、どのくらいの間隔で受ける想定か
- 回数券やコースの場合、解約や返金の条件はどうなっているか
消費者庁の特定商取引法ガイドによると、美容医療のうち対象となる施術で、契約期間が1か月を超え、金額が5万円を超える契約は、書面を受け取った日を含めて8日以内ならクーリング・オフができます。その場で即決せず、持ち帰って考える時間をとるのが安心です。
施術を考えるなら、日々のケアもセットで
どちらの施術でも、施術後の肌はデリケートになります。紫外線対策は、2026年夏「UVプロテクション」最前線の特集もあわせてどうぞ。秋は空気が乾きやすいので、秋の部屋の乾燥対策も参考にしてみてください。施術を受けるかどうかにかかわらず、肌の調子が気になるときは、まず皮膚科で相談するのも選択肢の1つです🍃
よくある質問
Q. ダーマペンとポテンツァ、いちばんの違いは何ですか?
A. 加えるものの違いです。ダーマペンは極細の針の刺激だけ、ポテンツァは針の先から高周波の熱も加えます。針の深さの設定範囲や、国内での機器の位置づけも異なります。
Q. ダウンタイムはどのくらいですか?
A. 高周波を使う施術の研究では、赤みは多くが数時間〜数日で引いたと報告されています。いちばん長い報告は平均約8日でした。出方には個人差があるため、予定は余裕をもって組むのがおすすめです。
Q. 毛穴にはどちらがいいですか?
A. 研究のデータはまだ少ないのが現状です。2021年のレビューでは、毛穴を独立したテーマとして扱った研究はありませんでした。肌の状態によって判断が変わるので、医師に相談してください。
Q. ポテンツァは国内で承認されていますか?
A. はい。「ポテンツァBASIC」が2023年12月5日に承認を取得したと、Jeisys Medical Japanが発表しています。ただし、同じ名前で呼ばれていても、クリニックで使われる機器が承認品とは限りません。どの機器かはカウンセリングで確認しましょう。
まとめ
- ダーマペンは針の刺激だけ、ポテンツァは針+高周波の熱。仕組みと、針の深さの設定範囲が違う
- ポテンツァは「ポテンツァBASIC」として2023年12月に国内承認を取得。ダーマペンの国内承認は公表資料で確認できなかったため、機器の承認状況はカウンセリングで直接確かめる
- 研究は数や追跡期間に限りがあり、効果やダウンタイムには個人差がある。費用・リスク・解約条件を聞いてから決める。UV対策は上の特集、スキンケアの新作はダーマスキンケアシリーズのNEWSもチェックしてみてください

