新しいカメラを手にしたものの、オートのまま撮っていて「F値」「シャッタースピード」「ISO」の表示が気になっている人も多いはず。10月7日にはOMデジタルソリューションズが新しい「OM SYSTEM PEN」を発表し、MARUMIEのNEWSでも9月のカメラ取引ランキングでコンデジが3機種TOP10に入った話題を紹介するなど、2026年の秋はカメラの話題が続いています📷
この記事では、露出の3つの設定の意味を、キヤノン・ニコン・ソニーなどメーカー公式の解説をもとに、初心者向けに整理しました。MARUMIEらしく「明るさ」だけでなく「色」の変わり方までまとめています。内容は2026年10月25日時点の情報です。
露出は「F値・シャッタースピード・ISO」の3つで決まる
露出とは、撮像素子(センサー)に届く光の量を、被写体の明るさに合わせて調整すること。キヤノンの用語解説では、シャッタースピードと絞りの組み合わせを「露出値」と呼んでいます。そこにセンサー側の感度であるISO感度が加わり、写真の明るさが決まります。
3つの設定は、どれも「1段」変えると光の量が2倍、または半分になります。この「1段」という単位で考えると、3つを入れ替えながら同じ明るさを保つ仕組みがわかりやすくなります。
- F値(絞り):レンズの開き具合。1段絞ると光は半分
- シャッタースピード:光を当てる時間。1段速くすると光は半分
- ISO感度:光を電気信号にしたあとの増幅の度合い。1段上げると、半分の光で同じ明るさになる

MARUMIE編集部の整理では、3つの設定はそれぞれ「明るさ」に加えて、別の写りも一緒に変えます。F値はボケ、シャッタースピードは動きの写り方、ISO感度はノイズ。どの写りを優先したいかで、動かす設定を選ぶのがコツです。
3つの設定それぞれの役割
F値(絞り):ボケと明るさを決める
ソニーの解説では、F値はレンズの焦点距離を有効口径で割った値。数値が小さいほど明るいレンズで、背景のボケも大きくなるとされています。ボケの大きさはF値以外の条件にも左右される点も添えられています。
ニコンの基礎知識では、F値の段階をF1.4、F2、F2.8、F4、F5.6、F8、F11、F16、F22、F32と並べ、F4からF5.6に絞ると光の量と写真の明るさは半分になると説明しています。数値を大きくするほど、手前から奥までピントが合って見える範囲(被写界深度)は深くなります。
- 背景をぼかしたいポートレートやカフェのスイーツ:F値を小さく
- 風景や、集合写真で全員にピントを合わせたいとき:F値を大きく
シャッタースピード:動きとブレを決める
シャッタースピードは、シャッターが開いている時間のこと。ニコンの解説では「1/250」「1/500」のように秒の分数で表し、1段速くすると光の当たる時間は半分、1段遅くすると2倍になります。速くすると動きを止めて写せて、遅くすると水の流れのような動きを表現できる一方、カメラブレが起きやすくなります。
手持ちで撮るときの目安について、キヤノンの用語解説では、一般に「1/焦点距離」秒より速いシャッタースピードが手ブレしにくい目安と言われていると紹介しています。たとえば焦点距離200mmなら、1/200秒より遅いと手ブレが起きやすい、という考え方です。
ISO感度:明るさとノイズを決める
ニコンの解説では、ISO感度を2倍にすると電気信号も2倍になり、半分の光で適正な明るさになるとしています。ISO100から200に上げれば、同じF値のままシャッタースピードを2倍速くできます。ただし感度を上げるほどノイズ(ざらつき)が出やすくなる点は、どのデジタルカメラにも共通です。
ちなみに、デジタルカメラのISO感度の決め方は、国際標準化機構(ISO)の規格ISO 12232で定められています。
MARUMIEの色彩視点:露出とホワイトバランスで「色」が変わる
注目したいのは、露出が写真の明るさだけでなく、色の印象も変えること。ニコンの露出の解説では、カメラが決める「適正露出」が、撮る人の思いどおりの写真になるとは限らないとしています。暗めにすると空の青が深く出て、明るめにすると細部まで見えるようになる、という例が紹介されています。
露出補正で明るさを自分好みに
明るさを手軽に調整するなら、露出補正が便利です。ニコンの露出補正の解説では、プラスにすると明るく、マイナスにすると暗くなり、「-1.0」はカメラの適正露出より1段暗いという意味だとしています。キヤノンの用語解説では、白いものや明るいものを撮るときはプラス、黒いものや暗いものを撮るときはマイナスに補正するとしています。
- 白いニットや白いお皿のスイーツ:プラス側に補正して、白を白く
- 黒いバッグや黒いコート:マイナス側に補正して、黒を締める
- 迷ったら、+1・0・-1の3枚を撮り比べる
ホワイトバランスは「K(ケルビン)」で覚える
写真の色をいちばん大きく変えるのが、ホワイトバランスです。光の色は色温度で表され、単位はK(ケルビン)。ソニーの解説では、ろうそくの光が約2000K、白熱電球が約3000K、日中の太陽光が約5000〜6000K、曇りの日が約6000〜7000Kとされています。
カメラの設定では、この数値の向きに注意が必要です。ソニーによると、色温度を数値で設定するときは、数値を高くすると写真は赤みを帯び、低くすると青みを帯びます。キヤノンのPowerShot V1の使用説明書では、プリセットの目安を太陽光約5200K、日陰約7000K、くもり約6000K、白熱電球約3200Kとしています。
- 夕方の光をより温かく、レトロな雰囲気にしたい:設定のK値を上げる(くもりや日陰のプリセットを使う)
- 冬の朝のような、すっきり青みのある写真にしたい:設定のK値を下げる(白熱電球のプリセットを使う)
カフェの電球の下で撮る写真の色温度については、カフェ写真の撮り方ガイドでもくわしく紹介しています。
撮影モードは「A(Av)」から始めるのがMARUMIE流
3つの設定を全部手動で決めるのは、最初は大変です。ニコンの撮影モードの解説では、モードの役割を次のように説明しています(キヤノンの表記はAがAv、SがTv)。
- P(プログラムオート):絞りとシャッタースピードをカメラが決める。組み合わせは変更できる
- S(シャッター優先オート):シャッタースピードを自分で決め、絞りはカメラが決める
- A(絞り優先オート):絞りを自分で決め、シャッタースピードはカメラが決める
- M(マニュアル露出):絞りとシャッタースピードの両方を自分で決める
MARUMIE編集部の提案は、A(Av)モードとISOオートから始めること。決めるのはF値だけなので、ボケの量を変えながら撮り比べられます。明るさは露出補正、色はホワイトバランスで整える、という3つの基準で考えると迷いにくくなります。
1. ボケの量をF値で決める(A・Avモード)
2. 明るさを露出補正で決める(迷ったら3枚撮り比べ)
3. 色をホワイトバランスで決める(温かくしたいならK値を上げる)
動くものを止めて撮りたいときだけ、S(Tv)モードに切り替えましょう。キヤノンの用語解説では、ボールを打つ子どもの一瞬を1/500秒で止めて写す例が紹介されています。
スマホでも露出と色は動かせる
カメラを持っていなくても、露出の考え方はスマホ撮影にそのまま使えます。Galaxyのサポートページでは、カメラアプリの「プロ」モードで、ISO感度やホワイトバランス、露出を調整できると案内しています。
iPhoneの標準カメラでは、画面をタップして表示される露出の調整ボタンを上下にドラッグすると明るさを変えられ、画面を長押しするとピントと露出を固定する「AE/AFロック」になると、Appleのユーザガイドで案内されています。白いものを撮るときに少し明るく、黒いものを撮るときに少し暗くする、という露出補正の考え方はスマホでも同じです。スマホで雰囲気のある写真を撮るコツは、スマホ写真の撮り方ガイドにまとめています。
露出を覚えたい初心者に合うカメラ
露出の設定を自分で変えてみたい人は、F値やシャッタースピードを操作しやすいカメラを選ぶと上達が早くなります。ここでは軽さで選べる3台を紹介します(価格は2026年10月25日時点の公式ストアの表示)。
キヤノン EOS R50
EOS R50は、2023年3月に発売されたAPS-Cサイズのミラーレスカメラ。主な仕様では、バッテリーとカードを含めた重さはブラックが約375g、ホワイトが約376gです。キヤノンオンラインショップでは、RF-S18-45 IS STM レンズキットが税込126,500円。
FUJIFILM X-M5
FUJIFILM X-M5は、2024年11月下旬に発売されたミラーレスカメラ。バッテリーとカードを含めて約355gで、発表時点の現行Xシリーズで最も軽いモデルとされています。FUJIFILMモールでは「FUJIFILM X-M5 シルバー」が税込136,400円で、入荷待ちの表示です。

OM SYSTEM PEN
OM SYSTEM PENは、2026年10月7日に発表された新モデル。ボディー単体のほか、14-42mm F3.5-5.6 IIIレンズキットとダブルズームキットがあり、カラーはシルバーとブラックです。予約が多く、製品の種類やカラーによってはお届けが2027年春以降になる場合があると案内されています。

持ち歩きやすいデザインのカメラをもっと見たい人は、おしゃれなコンデジの選び方ガイドも参考にしてみてください。
よくある質問
F値は小さいほどいいの?
撮りたい写真によります。F値が小さいほど背景は大きくぼけて明るく写りますが、ピントの合う範囲は浅くなります。風景や集合写真ではF値を大きくするのが基本です。
ISO感度はいくつに設定すればいい?
最初はISOオートで問題ありません。ニコンによると、ISO感度は高くするほどノイズが出やすくなります。明るい屋外では低めの感度、暗い室内では必要なぶんだけ上げる、と考えるのがMARUMIE編集部の提案です。
手ブレしないシャッタースピードの目安は?
キヤノンの用語解説では、一般に「1/焦点距離」秒より速いシャッタースピードが目安と言われていると紹介しています。暗くて速くできないときは、ISO感度を上げるか三脚を使いましょう。
写真が青くなる・黄色くなるのはなぜ?
光の色温度とホワイトバランスの設定が合っていないためです。温かい色にしたいときは設定のK値を上げ、青みを出したいときは下げます。オートで気になるときは、太陽光や日陰などのプリセットを試してみてください。
まとめ
- 写真の明るさはF値・シャッタースピード・ISO感度の3つで決まり、どれも1段で光の量が2倍か半分になる
- F値はボケ、シャッタースピードは動き、ISO感度はノイズも一緒に変える
- 色は露出補正とホワイトバランス(K)で整える。設定のK値を上げると温かく、下げると青みのある写真に
まずはA(Av)モードでF値を変えながら、いつものカフェや街角を撮り比べてみてください✨ 撮った写真を残す楽しみ方は、チェキの選び方ガイドでも紹介しています。
